カラン、扉が開く音。
そこには、いつもの笑顔、満点の。
「久しぶり!元気そうだね」
「あなたこそ、変わらないね」
彼女とは、1,300km の遠距離恋愛。
半年に1、2回くらいしか逢えないけれど、
逢うときはいつもの喫茶店、いつものコーヒー。
毎週手紙のやりとりもしてるし、電話でも
話すし、お互いの近況は良く分かってる。
コーヒーの湯気と香りの向うに彼女の笑顔が
あるだけで、胸いっぱい、幸せいっぱい。
でも、時間はあっという間に過ぎて、、
帰りはいつも「このまま時間が止まればいいのに」
って、号泣されて、、
そんな楽しい・寂しい、時間を 2 年過ごして
やっと彼女にプロポーズできたのも、
いつもの喫茶店、いつものコーヒーの香りの中でした。
あれから 25 年。妻は今でもそばで微笑んでいます。
思い出すと、胸がキュッと締め付けられるような。。
コーヒーにはそんな想い出があります。
平山 豊嗣